マリンパークでは様々な生き物を飼育展示し、それぞれに専門のスタッフがいます
このコーナーでは毎月、各担当の飼育係が生き物や、飼育エピソードなどを紹介しています
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2005/12/01更新

ヒトデ
・・・日本名は「人の手」のような形をしていることから付けられていますが、中国語では「海星」と、日本語よりちょっと夢のある漢字が付けられています。また、英語でも「Sea star」と中国語と同じ意味の語になっています。ヒトデは棘皮動物門に分類され仲間にはウニ、ナマコ、などがいます。
ニクスではいくつかの水槽にヒトデを展示しています。目立つところにいるヒトデと、せまーい溝に入り込んで
隠れキャラ化しているのもいます。そんな魚に比べ動きが少なく見てもらえる機会の少ないヒトデたちにスポットを当ててみます。

まず、ヒトデについて知ってもらうために問題を出してみますね。何問答えられるでしょう・・・
問1 ヒトデの腕は必ず5本?
5本 もっとある
問2 海ではどんなところにいる?

水面
海底
問3 自分で動ける?
動ける
動けない
問4 何を食べる?
海藻類
魚類・甲殻類
問5 ウンチする?
しない
する
問6 おいしい?!
食べれない おいしい

ちなみに、私の担当している水槽にはヒトデがいません。従って別な飼育係の担当水槽からこっそり(笑)・・・いえいえ、ちゃんと許可はいただいて拝借し紹介していきます。
ただただ紹介するだけに物足りなさを感じ、ヒトデをより知るために?運動の様子を観察してみることにしました。
ひっくり返り運動!
水槽の中でひっくり返し、何秒くらいでどうやって元に戻るのか観察することにしました。
せっかくなので、周りのみんなにもどのヒトデが早そうか事前に聞き取りしてみます。
聞き取り人数7人、アオヒトデ、コブヒトデ、フサトゲニチリンヒトデ、ニシキキタヒトデ、キヒトデにそれぞれ一票、
イトマキヒトデのみ2票集まりました。
さて、実験開始!?紹介開始!
紹介の順は・・・ニクスでの見学順にします。

ニクス城に入ってエスカレーターで上った4階にタッチプールがあります。
ここでヒトデに
触れます
 
ヒトデの形をしたタッチプールにイトマキヒトデ、キヒトデ、ニホンヒトデがいます。

どれも北海道の海で見ることができます。

    <30秒ごとの動き>
イトマキヒトデ 記録:3分35秒
真上から見ると糸巻き機の中央につむいだ色糸が集まるように見えることから名前がついたそうです。
日本中の海で見ることができます。


 
キヒトデ
飼育されているヒトデの中でもっとも管足の力があるヒトデのひとつです。弱ったホタテなどをこじ開けて食べてしまうことがあります。
 
<15秒ごとの動き>
大きさ約13cm 記録:1分40

 <15秒ごとの動き>
大きさ約18cm 記録:1分49秒

    
<15秒ごとの動き>
ニホンヒトデ
 大きさ約15cm 記録:2分37秒

 
ヒトデ型プールの後、サメ・エイのタッチプールを過ぎると、岩に囲まれたカブトガニのタッチプールがあり、暖かい海にいるアオヒトデ、マンジュウヒトデ、コブヒトデがいます。もちろんここでも
触れます

    
<30秒ごとの動き>
アオヒトデ
 大きさ約14cm 記録:10分5秒
次のマンジュウヒトデと対照的な形してますね。
サンゴ礁の海にすんでいます。


    <30秒ごとの動き>
マンジュウヒトデ 大きさ約8cm 記録:10分35秒
英名はCushion sea star・・・クッション・・・分厚くて名前にぴったりです。


    
<30秒ごとの動き>
コブヒトデ
 大きさ約9cm 記録:6分35秒
名前の通りボツボツがあります。

ニクス城のスロープをくるくる回り3階へ下り、暖かいところの生き物がいる水槽を過ぎると冷たい海の生きものの水槽まできます。
 
キチジ(地方名:キンキン)がいるくらーい水槽に色鮮やかなヒトデが5種類います。

なぜ水槽の照明が暗いかというと、深くて暗い海にすむ生き物が入っているからです。

    
<15秒ごとの動き>
キタオオトゲヒトデ
 大きさ約8cm 記録:9分23秒
まさに大きなトゲがあります。

    <30秒ごと途中までの動き>
不明種1 大きさ約16cm 記録:19分40秒
実は私はこのヒトデに1票入れてました。なぜなら、腕の数が多いから早く戻れそうな気がしたのです。・・・気のせいでした。
 約6分

 約10分

 約12分
多くの腕がありすぎて?使いこなせていませんでした。デジタルカメラの撮影も途中でバッテリーが切れてしまいました。(1分くらいで戻ると予測していました。)


    <60秒ごとの動き>
不明種2 大きさ約11cm 記録:18分45秒


    
フサトゲニチリンヒトデ
名前は太陽の周りに見える輪=日輪(にちりん)の模様であること、ふちがフサフサ・トゲトゲなことからついています。うなずけますね。
    
模様や色彩の種類がたくさんあり、きれいです。


 <30秒ごとの動き>
これは10分以上かかっても起き上がる期待が持てず、代表ヒトデ変更しました。
    ↓
 
これは1腕再生中にもかかわらず・・・大きさ約8cm 記録:2分51秒

 

モミジガイ科の仲間

1腕かけちゃってますし、とても硬いヒトデでひっくり返すと戻れなそうなので不参加です。

 
ちょっと進んでトクビレ(地方名:ハッカク)とニシンのいる水槽にニシキキタヒトデ、タコヒトデ、アオキタヒトデがいます。


    
<60秒ごとの動き>
ニシキキタヒトデ
 大きさ約21cm 記録:18分10秒

    
タコヒトデ

タコもさすがにこんなに腕を持っていません。でも、そう名付けたくなる気持ちは分かりますね。
上の写真は過去に飼育したタコヒトデの写真ですが写真を小さくする前に、いったい腕が何本あるのか数えてみました。32本?自信ありません。
ひっくり返す実験は・・・・・実はこのヒトデは北海道の鵡川からやってきた貴重な1コということもあり、大切に(他のヒトデが大切にされていないわけではありませんよ)飼育されています。
腕がいっぱいあって水槽から連れ出そうにも、最後の腕をはがすころには最初にはがした腕がまた吸着していそうな気がするのでやめにします。

その他、裏でも飼育中のヒトデがいます。
    <60秒ごとの動き>
カスリマクヒトデ 大きさ約12cm 記録:8分30秒
なんだか、クッキーのように見えて?おいしそう。

移動するのに海水から取り出したら胃袋に空気が入ってしまい、観察用水槽に入れてしばらく浮いてしまいました。肛門から空気を吐き出してゆっくり沈んでいきました。
クッキーのようなヒトデ、他にもいました。 
   
ノザワホシヒトデ
2005年現在はいませんが写真が見つかりました。


さてさて、
結果発表!種類別にはキヒトデが1番早そうでした。
でも遅いキヒトデも、それより早いコブヒトデもいます。調査時の調子が良かったヒトデばかりではないですからね。どのヒトデでもいえるのは腕が3本くらい戻るとそこから後は早いようです。
水槽をぱっと見て動いているものばかりに目をひきつけられがちになりますが、色鮮やかなヒトデにも視線を向けてみてくださいね。ヒトデとしては
ものすごい速さで移動しているかもしれません。また、タッチプールではぜひ、管足の動きも観察してみてください。
今回、正直とても時間がかかり途中でくじけそうになりましたが、何とか最後までこの企画をやりとげることができました。みなさんも、近くの海辺でヒトデを見つけれた時は観察するといいかもしれないです。また、夏休み自由研究などのヒントになればうれしいです。

飼育課:堀江 純子

今回担当者の過去の話題へのリンク
2001年2月 擬態 2002年5月 年に一度のころもがえ 2004年2月家に帰っても飼育係?!