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2011年02月01日更新
マリンパークで産まれたクマノミ達

みなさまこんにちは、水族館ではあちこちの水槽で生き物達が産卵しているところや、卵を偶然見る事があります。
水槽の壁や岩に卵を産みつけている魚や貝。
水槽の底にサメの卵が転がっていたり。
それを顕微鏡で観察すると卵の中で発生し育っている事があります。
そんな時は別の容器に卵を移して孵化まで様子を見ます。
さて、今回はクマノミの産卵とその子供が産まれ展示できるサイズまで育った紹介をします。


マリンパークではトウアカクマノミとカクレクマノミの2種類を展示しています。
2009年から産卵が始まり、現在もカクレクマノミのペアは産卵が続いています。
卵はそれぞれ岩に産みつけられて孵化するまで親に守られています。


水槽内の岩に産みつけられた卵はまゆ形で、オレンジ色をしています。
一度に数百個の卵を産み、親は孵化するまで新鮮な水が行き渡るよう卵をヒレであおる行動を繰り返します。
また、クマノミの仲間はあいだを置いて何度も産卵を行う習性があります。
卵は産卵から10日程で孵化します。
孵化は閉館後、水槽の照明を消してから1時間程で始まります。
光に集まる性質を利用し、水槽脇にライトをあてて集まった稚魚を回収しました。


孵化した稚魚は別の浮かべている容器に移して育てます。
このようにして育てることで他の魚に襲われず安全な環境で成長させる事が出来ます。


孵化した時は4.0mm程です。
約一カ月で体表に模様が現れ始めます。
稚魚へ与える餌はアルテミアと言う動物プランクトンで、稚魚にとって栄養の高い餌です。


日本にいるクマノミの仲間は6種類、中でもカクレクマノミはもっとも派手な色合いをしています。
映画「ファインディング・ニモ」の主人公として人気があります。
また、クマノミの仲間はイソギンチャクとの共生や、先に雄として成熟し後に雌へと性別を変える
雄性先熟(ゆうせいせんじゅく)の性転換をする魚としても知られています。


さて、成長したクマノミ達は現在は産卵した親のいる水槽で一緒に泳いでいます。
イソギンチャクの間を見え隠れ。
かわいらしいクマノミたちをぜひ見にいらして下さい。


飼育課 志村和生